「京みず菜」、なんと美しい響きでしょうか。水分をたっぷりと含み、深山に湧く水のように清々しい。そんなふうに聞こえます。名の起こりはその昔、畝の間に水を引き入れて作ったことに由来するとか。
クセがないので鍋物・煮物・浅漬けなど用途は幅広く、もちろんサラダにも使われます。ビタミンC・ビタミンEだって小松菜やほうれん草より豊富。肉や魚の臭みも消してくれます。
なんといってもシャキシャキとした軽快な食感が身上で、生のままザク切りにしてサラダでそのまま食べるのが一番。また、JA京都管内の一部の地域では、冬の行事に親戚などが集まると京みず菜飯と京みず菜漬けでもてなす習慣があるそうです。
さりげないのに、なくてはならない存在。魅力を知ればなお、名の意味を清水などに例えたくなります。