京みやげに喜ばれるお漬物。市場などを歩くと、老舗らしい構えの店先で樽から量り売りする光景に出会います。
海が遠く魚介類を入手しにくかった京都では野菜料理が発達し、漬物も貴族のための高級良材や大衆向けの安価で日持ちのする食料として盛んに作られてきました。
京壬生菜の浅漬けは特有のピリッとした辛味と香りがあり、上品な千枚漬けに彩りを添えて白さを際立たせ、糠(ぬか)漬けは家庭の味として 親しまれています。
明治時代の東京では、酒屋が得意先に配る歳暮に京壬生菜が珍重されたそうです。