「タマネギ」の栽培について
Vol.268
- 「タマネギ」の栽培について
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タマネギは、地際の葉が厚くなったものが重なってできている鱗茎(りんけい)という部分を食べています。ですから、利用する部分を中心にした野菜学上の分類では、葉菜類(葉を食べる野菜)に分類されます。質のよいタマネギを作るには苗づくりが大切。自分で作ることもできますが、それだけ栽培期間が長くなりますし、品種もたくさんあり選ぶのも大変です。まずは、購入苗からスタートするのはどうでしょう。
1.植えつけ前準備
完熟堆肥を控えめに
1植えつけ2週間前
苦土石灰を1㎡当たり100gまき、深さ30cmくらいまでよく耕しておく。
2植えつけ1週間前
1㎡当たり堆肥1kgと化成肥料50gをまき、土全体に混ぜる。
3幅120cm、高さ5cmほどの畝を作る。
415cm×15cmに穴があいているタマネギ用マルチを張る。
2.植えつけ
太さ5~6mmの苗を植えつける
マルチの穴に苗を1本ずつ植えつける。指で穴をあけ、深さ2~3cmになるように垂直に植える。
POINT
タマネギは、鉛筆の太さより太い苗が、一定の低温に、一定期間あうととう立ちする。とう立ちしたタマネギはかたくて食べられない。理想的な苗は太さ5~6mmで、これ以上太いと春になってとう立ちしてしまうし、小さすぎる苗は寒さで枯れてしまう。
3.追肥
生育再開に合わせて追肥
2月下旬~3月上旬に、化成肥料を1㎡当たり50g追肥する。株元の穴から手を差し入れ、苗のまわりの株元から離れたところに平均にばらまくようにする。
POINT
植えつけ後しばらくして、急に苗の生育が悪くなったり、枯れたりすることがある。これは、タマネギバエやタネバエの幼虫の食害によることが多い。その場合は、新しい苗に植え替える。
4.収穫
葉が倒れたら収穫適期
5月中~下旬頃、球が十分に肥大すると根元から葉が倒れ始める。赤タマネギは倒れ始めた頃に収穫したほうがよい。7~8割の株の葉が倒れたら収穫できる。
POINT
雨後の土が濡れているときに収穫すると保存が悪くなるので晴天の日に行う。