「小カブ」の栽培について
Vol.237
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大きさや色、形が様々あるカブですが、その中でも小カブは直径10㎝程度の白く丸みがあり、生育期間が40~50日程度の比較的短期間で収穫できる種類です。
小カブは、漬物、和え物、汁物のほか、シチューや揚げ物などの具にも合い、重宝される食材です。根だけでなく葉もおいしく食べられ、サラダにも合います。
カブの根や葉には、ビタミンA、B2、C、カルシウム、鉄のほか食物繊維も多く含まれています。
栽培カレンダー
春まき | 秋まき | |
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播種 | 3月上旬~5月下旬 | 8月下旬~10月上旬 |
収穫 | 5月上旬~7月上旬 | 10月上旬~12月上旬 |
1 畑の準備(1㎡当たりの施肥量)
播種2週間前
苦土石灰(100g)を散布し、深さ30cmくらいまで耕します。
播種1週間前
化成肥料(100g)と堆肥(2kg)を散布し、土とよく混ぜます。
畝立て
幅100cm、高さ15cmほどの畝を立てます。まき床は平坦に仕上げましょう(生育が揃いやすいため)。
2 播種
「板切れ」もしくは「イボ竹」等を用いて、深さ1cm、幅2cmほどの溝を10~15cm間隔で、1畝に4条作ります。
1~2cm間隔で種をすじ状にまき、薄く覆土またはもみ殻で被覆して、かん水します。
3 間引き
2~3回に分けて行いましょう。
1回目
本葉2枚になったら、密生した部分や子葉の悪いものを除いていきます。(10cm間隔になるように)
2回目
本葉が4枚になったら、15~20cm間隔になるよう間引きします。
3回目
本葉が6~7枚になったら、1本立てにします。
- 2回目で1本立てにする場合は、株間を25cmほどにしましょう。
- 夏場の間引きは、病気の発生を抑制するために、早めに株間を広くします。
4 追肥
最終の間引き後に、化成肥料30~50gを畝の肩と条間に施肥し、株元に土寄せをします。
- 生育後期に肥料切れになると、べと病の発生を助長します。
5 害虫防除
種まき直後から、防虫ネットのトンネル掛けや不織布のべた掛けをすることで、コナガやアブラムシ等の害虫の被害を防ぐことができます。
畑の周囲にシルバーマルチや、銀線入りマルチを敷くことで虫を寄せ付けにくくします。
6 収穫
根の直径が10cmほどになった播種後40~50日で収穫時期となります。
- 収穫が遅れると、スが入ったり(中に空洞ができる)、根にひび割れ(裂根)を起こすので、早めに収穫しましょう。