「タマネギ」の栽培について
Vol.235
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タマネギは、煮物、炒めもの、揚げ物、サラダなど様々な料理に使用できる利用範囲が大変広い、食卓に欠かせない野菜です。
タマネギの品種は、大きく分けると(極早生種・早生種)と(中生種・中晩生種)の2種類に分けられます。(極早生種・早生種)は早く収穫できますが貯蔵には向いていません。(中生種・中晩生種)は、貯蔵するのに向いています。
タマネギは、種子から育てることも可能ですが、家庭菜園では苗を購入して育てる方が簡単です。ここでは(中生種・中晩生種)について、苗を定植して育てる方法について紹介していきます。
1 畑の準備(1㎡当たりの施用量)
完熟堆肥約3kg、苦土石灰3握り(150g)、化学肥料2握り(100g)、過リン酸石灰を軽く1握り(約30g)入れて耕す。
定植2週間以上前
- 苦土石灰を3握り(約150g)入れる
- 耕す
1週間前
- 堆肥を約3㎏入れる
- 化成肥料を2握り(約100g)、過リン酸石灰を軽く1握り(約30g)入れる
- 耕す
2 定植
(1)畝作り
畝作り
ポリマルチをする場合は穴の直径を5㎝ほどにする
(2)定植苗の大きさについて
草丈20~25㎝で、鉛筆より少し細い太さの苗が理想です。太すぎる大苗は、とう立ちしやすくなります。また、極端な小苗は生育不良の原因となります。
(3)定植のポイント
11月中旬から下旬を目安に定植を行います。葉の分岐点が埋まらないよう、深さ2~3㎝程度(茎の白い部分が見えるぐらい)の浅植えとします。
3 追肥(1㎡当たりの施用量)
追肥は3回施用します。遅くからの追肥は、貯蔵性が悪くなるのでご注意ください。
追肥のタイミング
1回目(40g) | 2回目(40g) | 3回目(40g) | 1月上旬 | 2月上旬 | 2月下旬~3月上旬 |
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4 病害虫防除
タマネギの栽培で問題となる病気の1つに、べと病があります。べと病は4月から5月が発生しやすい時期となります。べと病の防除は感染を防ぐことが基本となるため、3月中旬頃より、10日に1回を目安に薬剤散布を実施して下さい。
5 収穫・貯蔵
収穫時期が近付くと、茎が倒れはじめます。収穫は倒伏がそろった1週間後ぐらいが適期となります。
- 倒伏後1週間(首がやわらかくなったころ)を目安に、球の充実を待ってから収穫する。
天気の良い日を見計らって収穫し、1~2日間天日干ししたあと、軒下など、日陰で雨の当たらない風通しの良い場所に吊って、貯蔵します。
- 葉が半乾きくらいになった頃、5~10球ずつひもでしばり、風通しのよいところに吊す。