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「小菊」の栽培について

いきいき菜園生活

「小菊」の栽培について

営農部 企画営農課 主任 佐野 英明

場所の選定

小菊は日当たりと風通しが良い環境で育てます。

1 挿し芽(4月上旬~)

挿し芽には、水はけのよい山土、川砂、パーライトなどを使います。育苗箱に挿し芽用の土を入れ、十分かん水します。挿し芽は、摘心後伸びた若い芽を長さ5~10㎝ぐらいで折りとり、下葉を2~3枚除き、長さをそろえ水揚げをします。発根促進剤を付けて、葉が触れあう程度(3㎝×4㎝ぐらい)の間隔で、品種毎にスジ条に挿します。挿し芽後十分かん水し、ビニールなどでトンネルをして湿度を確保するとともに、強い光が当たってしおれないように、遮光資材をトンネルの上にかけましょう。

図1

倒伏を防止するため、支柱を2mおきに立て、草丈が20㎝のころ15㎝角の4目のネットを張ります。ネットの両端は板などで固定し、生育にあわせてネットを上げていきます。

2 定植(5月中旬~)

(1)定植準備

畝は幅120~130㎝に立てます。雑草の発生防止にマルチを使用する場合、土の湿りがある時に被覆しましょう。キクの根は水に長時間浸かると弱いので、排水が悪いほ場では高畝にします。

(2)定植

摘心栽培の場合、挿し芽から約1か月後(根が長すぎて老化苗にならないうちに)、株間10~15㎝、条間30㎝の2条植えにします。定植後十分かん水し、マルチングもしくは敷きわらをします。霜に当てると株が弱まってしまうので注意しましょう。

図2

3 管理

(1)摘心

定植後活着して生長点が伸び始めたら、中心の生長点を摘みとります。摘心後、茎が多く立ってきたら、芽を1株当たり3~4本に整理します。残した茎が多過ぎると細くなるものがあるので、できるだけそろったものを残すようにしましょう。

図3

(2)病害虫防除

小菊で発生しやすい病気として、葉に斑点ができる白さび病があります。梅雨時期の雨が多く、低温気味の時に発生しやすいので、予防的に防除しましょう。また高温になるとアブラムシ、ハダニ、アザミウマ等が発生しますので発生を確認したら早めに防除しましょう。

(3)ネット張り

雨風による倒伏や曲がりを防止するため、支柱を2mおきに立て、草丈が20㎝のころ15㎝角の4目のネットを張ります。ネットの両端は板などで固定し、生育にあわせてネットを上げていきます。

図4

4 採花(7月下旬~)

採花は、朝または夕方の気温の低い時に行いましょう。切り前(咲き加減)は、用途に合わせて調整し、咲き過ぎにならないように注意しましょう。収穫後、下葉を落とし、長さをそろえて水揚げをします。雨などでぬれている場合は、葉や花を充分に乾かし、蒸れ痛まないように注意してください。

図5