「原木シイタケ」の栽培について
Vol.177
115号形成菌の植え方と栽培方法
1.原木
原木は伐採する方法もありますが、家庭菜園では購入をお勧めします。植菌するまでの間は直射日光を当てないよう、遮光ネットなどで覆っておきましょう。
2.種菌の種類と取り扱い方
種菌には種駒や形成菌、オガ種菌がありますが、その中の形成菌について紹介します。
形成菌は、オガ菌を駒型に加工し、発砲スチロールのフタを付けたものです。
シイタケの発生は、種駒は植菌翌年の秋以降になりますが、形成菌は植菌した年の秋に発生が見込めます。
形成菌は購入後、使用するまで5~15℃の場所で乾燥させないように保管し、できるだけ早く(1週間以内を目処に)使用します。
3.植菌
植菌は12月~2月に行います。植菌はドリルを使用し直径12.7mmの穴を空けます。刃はストッパーの付いた専用のものを使用しましょう。穴の間隔は12~15cmとし、条間は3~4cmとします。
植菌は、指で形成菌を穴に押し込みます。その際に形成菌の頭が樹皮面より押し込みすぎたり挿入不足にならないよう注意します。
植菌後は積み重ね、その日のうちにブルーシートや黒ネットで覆います。3月以降は林内や日陰地でネットなど通気性のある資材で覆い、一週間に1~2回散水します。
4.伏せ込み
4月には、木の下などの日陰のある場所に移動し、すき間があくように組みかえます。建物や塀の壁・庭木に立て掛けてもいいですが、乾燥させないように工夫しましょう。
日が射すところは遮光ネットなどで日陰を作ります。(直射日光は厳禁)また、雨に当たる場所とし、庭先などでは乾燥しないよう散水をこまめに行いましょう。
5.シイタケの発生
夏から秋にかけては水分が必要なため多めに散水しましょう。10月には、風当たりが弱く乾きすぎない場所で、シイタケが採りやすいようにほだ木を立てます。
低温・乾燥が続くと枯死するため、ビニールで覆って温室状態にして成長促進させます。春は成長が早いため採り遅れないように採取しましょう。