「タマネギ」の定植について
Vol.212
- ユリ科
- 原産地=中央アジア、地中海沿岸
独特の香りと刺激臭は肉や魚の臭みを消し、甘味をまし、各種の料理に多用されます。生食用にも向き、年間とおして使える重宝野菜。
- 栽培特性
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- 球の肥大には日長と温度が関係し、長日条件で温度が上昇すると肥大しますが、品種により差があります。
- 早まきして大苗で越冬すると、春のとう立ちが増加します。品種ごとの播種時期があるので、栽培に当たってはそれを守ります。
栽培方法
- point!
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- 品種選定が重要であり、用途によって選択します。早生は栽培期間が短く早く収穫ができ、中晩生は大玉で長期保存に適します。早生では9月上旬に播種・11月上旬に定植、中晩生では9月中旬から下旬に播種・11月中旬から下旬に定植を目安に行います。
- 育苗は、肥料のやり過ぎによって「大きな苗」「柔らかい苗」にならないようにします。冬季に耐えられる硬くしっかりした苗を作りましょう。
- 暖冬の場合は、とう立ち防止のために追肥を行います。
1.苗づくり
苗床1㎡当たりに化成肥料大さじ5杯を混ぜ込みます。
板切れなどで表面をやや中高になるように丁寧にならし、種が片寄らないように1~1.2㎝四方当たり一粒ずつ丁寧にまきます。
種が見えなくなるくらい土をかけます。その上に薄く草木灰をかけ、草木灰が見えなくなるまで完熟堆肥の砕いたものをかけます。雨や風から守るために稲わらやべたがけ用の資材を敷き、飛ばないように竹などで押さえます。
2.畑の準備
1㎡当たりに完熟堆肥4、5にぎり、化成肥料大さじ5杯、過リン酸石灰大さじ5杯を混ぜ込みます。
3.植え付け
指先でさし込んで、株元の土を締めておき、9㎝ほど間隔を空けて植え付けていきます。
- 注意事項
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深植えをしません。緑葉部がかくれるほど深植えすると伸びません。
株元の土を締めて、根とよく触れ合わせておきましょう。
4.追肥
列の長さ1m当たりに化成肥料を大さじ2杯(1、2回とも同じ)施します。
- 第1回
- 12月中・下旬
- 第2回
- 3月下旬
5.収穫・貯蔵
全株の約8割が倒伏した頃、天気のよい日を見計って全部引き抜きます。3、4日経ち、茎葉がおおむね乾いたら貯蔵します。