「キャベツ」の栽培について
Vol.160
今月は、カルシウムやミネラル、ビタミンを豊富に含み、生でよし・煮てよし・焼いてよしの健康野菜の王様、「キャベツ」の栽培をご紹介します。
(企画営農課 主任 堀井 俊輔)
栽培特性
- 冷涼な気候を好む一方で、栽培適温は5~25℃と範囲が広く耐寒性が強いため、露地条件で広く栽培することが可能。
- 高温には弱い特性を持ち、真夏に良い結球を得ることは高冷地でないと難しい。
- 土質はあまり選ばず、砂土から埴土まで土壌適正は広い。
- 作型により品種が異なるため、品種選定は極めて重要。
作型分類の一例
栽培のポイント
【1】は種・育苗
セルトレイまたはポリポットに2~3粒は種し、しっかりとかん水した後、土が乾かないように濡れた新聞紙などで覆います。
本葉が出始めたら間引きを開始し、本葉2枚の頃に1本立てにします。セルトレイの場合はこの頃にポットに移植し、最終的に本葉4~6枚の苗に仕上げます。
【2】ほ場準備
植え付け2週間前までに1m2当たり苦土石灰0.1kg、完熟堆肥2kgを施用し、深耕しておきます。その後、化成肥料0.15kg/m2を施用し、畝幅40cmの畝を立てます。
【3】定植
本葉4~6枚の苗を株間40cmで植え付けます。この時、植え付け前に植え穴を掘り、穴に十分に水やりしてから根鉢を崩さないように植え付けることがポイントです。
【4】追肥
本葉10枚の頃を目安に、株元に化成肥料10g程度を施し、土寄せをします。2回目の追肥は葉が巻き始める頃を目安とし、同量を1回目に施用した時の反対側の通路に施用し、しっかりと土寄せを行います。
【5】収穫
球が肥大し、押してやや堅く締まっている頃が収穫適期です。さあ、健康野菜を食しましょう!
とう立ちの見分け方
普通品種で頭がとがってきたら、冬に入るまでに大きく育ちすぎ、中で花茎が伸び、とう立ち寸前になっている。
球の頭をおさえてみて、中がしまっているようなら収穫適期。とり遅れると裂球してしまうので要注意。