雪害ハウスの営農再開を支援
日吉支店生産課
倒壊したハウスの懸命な撤去作業
今年1、2月の大雪で大きな被害を受けた農業用ハウスで、人的支援による復旧活動支援が続けられてきました。
府内の全壊、大破は1166棟
今回の大雪による京都府内のビニールハウスの全壊、大破は1166棟にも及びました。これは344棟が被害を受けた平成22年12月から翌23年1月にかけての大雪の時の約3倍と、近年にない被害に見舞われました。
農作業が本格化する春を前に、農業者の営農継続が危ぶまれる中、JAは各地で生産者組織( 部会)を中心に協力体制をつくり、倒壊ハウスの撤去など人的支援を継続して行って来ました。
日吉支店生産課の藤井課長
「日吉支店管内でも70棟が全壊、3棟が大破と大きな被害が出ました。そのうち3軒の農家で撤去のお手伝いをしました」と日吉支店生産課の藤井良課長は話します。
京壬生菜を栽培する仲間とJA職員が応援
今回、人的支援を受けた生産者の一人が日吉町胡麻の北井完司さん(38歳)です。大阪出身の北井さんは、京都府が進める「担い手養成実践農場整備支援事業」を活用して23歳で就農。ビニールハウス15棟で、壬生菜を中心に、ホウレンソウ、小松菜などを栽培してきました。しかし今回の大雪で、そのうち1棟が全壊、5棟が半壊しました。
「こんな大雪は初めてです。積雪は60㎝ ほどあり、ハウスに近づけない状況でした。雪に押しつぶされたハウスを見たあと、2、3日は何も考えられず、1人、暗い雪の中で落ち込むばかりでした」と北井さんは当時の心境を語ります。
この大変な事態を受けてJAでは、生産者組織( 部会)を中心に人的支援について呼びかけをしました。北井さんは、早期の復旧に向け人的支援の派遣を希望。雪解けを待って2月25日、北井さんのハウスで壊れたハウスの撤去作業が行われました。
参加したのは、北井さんが所属する京野菜部会日吉支部壬生菜部会( 谷口成生部会長)の部会員とJA職員、合わせて15人。今回の北井さんの場合は、壊れたハウスの撤去でしたが、希望によってはハウス設置の手伝いなども行います。
復興を目指し、引き続き支援を
「当初は続けられるか不安でしたが、皆さんの協力のおかげで、壊れたハウスの撤去も済ますことができました。これからは一日も早く生産が始められるよう、頑張っていきたいと思っています」と感謝されています。
現在、倒壊ハウスの撤去など各地で行われていた人的支援は完了し、被災農家の営農再開へ向けて新たなハウスの設置作業などが進められています。
雪害からの復興を目指す
北井さん
「JAとしては引き続き、補助金申請の手続き、営農支援などを通して、1日も早く雪害前の状況まで復興できるよう、支援していきたいと思っています」と藤井課長は話します。
日吉支店生産課
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