【公式】JA京都 暮らしのなかにJAを

困ったときは
「土づくり」について

いきいき菜園生活

「土づくり」について

日吉支店生産課 係長 出野 宏幸

野菜づくりには欠かせない土づくりの知識について紹介します。

野菜がよく育つ「良い土」とは次の三つの要素を兼ね備えたものです。

1 ふかふかしている

ふかふかした「団粒構造」の土は、水はけ・通気性・水もち・肥もちがよく、野菜がすくすく育ちます。
固く締まった土に堆肥などの有機物を混ぜると、微生物によって分解されてできた「腐食」が土を団粒化します。
さらに、堆肥に含まれている繊維分が土の中に適度な隙間をつくり、ふかふかした土になります。

2 野菜が育ちやすい酸度

多くの野菜はpH5.5~6.0の微酸性~弱酸性の土を好みますが、日本の土はpH5.0~6.0の酸性に傾いていることが多く、作付け前に土に石灰資材を混ぜて調整する必要があります。

3 多様な生物が生息している

土の中の生物の種類と量が多いと、特定の微生物や生物の異常繁殖を防ぎ、病害虫の被害が出にくくなります。
堆肥は土中の生物の餌になるとともに、微生物がたくさん付いています。

図1

これがよい土の条件です。このように水はけ・通気性・水もちがよくふかふかした「団粒構造だんりゅうこうぞう」の土なら言うことありません。

土づくりの手順

土がほどよく乾いているときに畑の全面によく熟した堆肥をまき、20~30cmの深さまでよく耕しながら土に混ぜます。
次に、石灰資材を散布しよく混ぜます。
作付けから逆算して、堆肥は最低でも3週間前、石灰資材は2週間前に投入します。
その1週間後に元肥を施しますが、化学肥料なら1週間、有機肥料なら2~3週間程度の時間が必要となります。

図2

主な野菜と適した土壌pH

図3

野菜によって、好む酸度(pH)は異なります。酸性が強い場合は、石灰を混ぜて調節しましょう。