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久美浜支店生産課


みずみずしくさわやかな甘みが特徴の京たんご梨

京野菜部会久美浜支部久美浜町梨生産協議会は「京たんご梨」の台湾への輸出を始めました。品質の高さに定評がある府内産果物のさらなる販路拡大に期待が高まっています。

明治から続く久美浜の梨

梨の産地として知られる京丹後市久美浜町。その栽培の歴史は古く、明治時代に始まりました。

土壌や気候が梨の栽培に適していたこともあり、良質の梨ができました。発祥の地とされる久美浜町平田地区で収穫した「平田なし」は「全国一」と評されました。

その後、梨は久美浜町や網野町で盛んに栽培されるようになり、今から25年ほど前、久美浜町浦明(うらけ)、鹿野(かの)、大井(おおい)、壱分(いちぶ)、網野町俵野(たわらの)に国営開発農地が造成されると生産面積が大きく増えました。そして平成9年には久美浜町浦明に、梨の選別・計量・箱詰めを機械化した「JA京都久美浜町梨選菓場」が完成しました。

「生産農家の労働を軽減するとともに、糖度センサーによる品質の均一化を図ることができるようになりました」と久美浜支店生産課の畑中孝昭主任は話します。

京都・大阪市場で高い評価

久美浜と網野の生産者25人で組織する「久美浜町梨生産協議会」(稲葉茂敦(しげあつ)会長)では、8月上旬の「八雲(やくも)」に始まり、9月に最盛期を迎える京のブランド産品「京たんご梨」、10月に入ると赤梨「新興(しんこう)」、「王秋(おうしゅう)」、11月になると3月まで楽しめる「晩三吉(おくさんきち)」、日本一大きい「愛宕(あたご)」と、約10品種の梨を栽培しています

中でも京のブランド産品である「京たんご梨」は、みずみずしい青梨「二十世紀梨」の中で、とくに糖度11・5度以上、Lサイズ以上のものです。

「京たんご梨をはじめ丹後の梨は、京都市場や一部大阪の市場などに出荷されていますが、常に高い評価を受けています」と稲葉会長は話します。

経験を重ねノウハウを蓄積

京たんご梨を中心に販路拡大に取り組むJA京都では、今年初めて海外に梨を出荷しました。出荷先は台湾です。台湾の人は梨を好み、日本の梨は高級品として主に贈答用に使われるそうです。しかし、台湾は青果物の輸入条件が非常に厳しく、その基準を独自でクリアすることは難しいことから、これまで実現しませんでした。今回、鳥取の業者と提携し出荷できることになりました。

稲葉茂敦会長
稲葉茂敦会長

梨選果場から8月30日、4L、5Lサイズの特秀の京たんご梨5㎏入り箱1000ケースを初めて輸出しました。4L、5Lサイズは日本国内では大き過ぎて敬遠されるサイズですが、現地では1個あたり1000円前後の高値で取引されるそうです。

「高齢化、後継者不足で生産農家が減っていますが、この海外出荷で収入が増えれば生産農家の減少に歯止めが利くのでは」と稲葉会長。畑中主任は「初めてのことなので台湾での反応が気がかりです。先方のニーズに合ったものを安定的に供給し、長く続けていけるよう努力することで、海外出荷のノウハウを蓄積していきたい」と話します。


久美浜支店生産課
〒629-3551
京丹後市久美浜町永留250
TEL.0772-84-0801

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