防寒・防霜対策について
Vol.152
いよいよ秋が深まってきました。朝晩と昼の温度差が大きくなり、体調にも気をつけたい季節です。
今月は、本格的な冬を前に、家庭菜園での基本的な防寒・防霜対策をご紹介します。
(企画営農課 主任 堀井 俊輔)
栽培特性
- 秋冬野菜は寒さを必要とする特性を有していますが、生育中の著しい低温や霜は生長を抑制します。
- 保温することにより各種野菜の生育が早まり、限られたスペースでの家庭菜園を有効に利用することが可能です。
- 密閉型のトンネルをした場合は、日中に換気することも必要ですが、気温が下がり始める夕方までには再度被覆し、トンネル内の気温が下がり過ぎないようにします。
ビニールを用いた保温対策
日中の気温が上がるときには裾をめくり上げ、必ず換気をします。
温度が低いときはビニールなどを掛けてやると、種まきが早くからできます。
穴あきビニールを用いた保温対策
換気の必要はありませんが、保温効果は劣ります。
天井にネットがついたビニネットや穴あきのポリホールなどの専用フィルムは、自然換気もできるので保温用として使いやすいです。ただし冬には発芽まで他のビニールで穴をふさぎます。
寒冷紗を用いた保温対策
通風が良く保温効果は劣りますが、ムレの心配はありません。
寒冷紗は、育ちがやや遅いですが露地よりは早くなります。かん水は上から掛けられ、また少し温度が上がってきてもむれることはありません。
よしず・笹を用いた防寒対策
簡素ですが、先人の知恵を生かした方法です。
不織布のべたがけによる防寒対策
不織布や割布などを直接葉の上に覆う「べたがけ」も寒害防止に役立ちます。
- ご紹介した方法が必ずしも寒害・霜害を完全に防ぐというわけではありませんが、生育促進には効果的です。ぜひ、一度お試しください。