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いきいき菜園生活

「インゲン」の栽培について

2022年06月 Vol.243

久美浜支店 生産課係長 辻 久能

インゲンはカロテン、食物繊維、ビタミンC、ビタミンB群、カルシウムなどを豊富に含みます。たっぷりの熱湯でさっと下ゆでした後、スープの具、天ぷら、ゴマ和え、バター炒め、サラダ、煮物などに使え、和風、洋風、中華、どんな料理にも相性が抜群です。インゲンの種類には、つるあり種とつるなし種があり莢さやの形によって、丸莢、平莢、丸平莢に区分され、莢の片側にスジのあるスジあり種とスジなし種があります。現在の品種は改良が進み、ほとんどスジなし種になっています。

インゲン

ほ場準備

直播ちょくはまたは定植の2週間前までには苦土石灰を10㎡あたり約1kgまいて耕します。
1週間前までに完熟堆肥を10㎡あたり約30kg施します。
その後、元肥を目安として10㎡あたり成分量で、つるあり種が窒素120g、リン酸200g、カリ120g。つるなし種が窒素150g、リン酸・カリ各200gを施用します。つるあり種は元肥が多過ぎると葉が大きくなり、つるボケして着莢ちゃっきょうが悪くなるので注意します。

は種(定植)

は種の目安は最低気温が15℃以上になった頃で、一般地のマルチ栽培では5月上旬です。
マルチは生育初期の地温を高め、水分と肥料分を保持する働きがあるので、ぜひ利用しましょう。

図3

図4

欠株を防ぐため1穴に3~4粒は種し、本葉が2枚くらいまでに間引きをし、生育の良いものを残して他の株は根元からハサミで切ります。

豆類はは種から発芽までの間、鳥害が多いのでポリポットで育苗して定植するのも良いでしょう。

支柱立て(つるあり種)

つるあり種は、本葉5~6枚になればつるが伸び始めますので、支柱やきゅうりネットで誘引します。種まきから55日程度で収穫できるようになります。追肥は開花時期と収獲はじめの2回行います。1回の追肥は10㎡あたり窒素成分30~40gを施します。開花、着莢時期の水分不足は、落花、曲がり莢が多くなりますので乾燥が続くようであれば、十分にかん水をしてください。つるなし種も倒伏を防ぐため短い支柱を立てひもなどで軽く縛ります。栽培期間は短く基本的に追肥はしません。収量はつるあり種に比べて少ないですが、1作が短いため、他の作物との輪作体系を組みやすい利点もあります。

図5

病害虫対策

梅雨時期には炭疽たんそ病が、害虫では生育初期の若い本葉の裏側にアブラムシやハダニがつきやすいので防除します。

収穫

つるなし種は開花10~15日で子実の膨らみが目立つ前に収獲します。つるあり種は種まき後65~70日に収獲を始め、約1か月の間は収獲ができます。莢を収穫する際は、枝を傷めないよう、ハサミで切り取るか、指で収獲しましょう。取り遅れると莢が硬くなり株にも負担がかかるので早めに収獲しましょう。

図6
図7

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