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いきいき菜園生活

肥料の上手な選び方について

2020年12月 Vol.225

野田川支店生産課 小西 正史

おいしい野菜を育てるには、畑の準備から「堆肥」「石灰」「肥料」の3種類の資材を使い3段階の準備をしていくのがポイント。資材の役割を知れば、効果もぐんと高まります。

野菜

1 堆肥を施す

畑をふかふかにして有効微生物をふやす

畑の準備は、堆肥を地面にまくところから始まります。堆肥は、落ち葉や家畜ふんなどの有機物を発酵させたもの。畑にすきこむと、堆肥の腐植分や堆肥を餌にする微生物の働きで、土がふかふかになります。そして通気性や排水性、保水性、保肥性が高められ、野菜の生育に適した土になっていきます。
肥料の目的は、野菜への養分の供給です。一方、堆肥の目的は、土作りです。堆肥は原材料により、いくつかの種類があります。未熟な状態では、有害なガスや熱を発生させ、野菜に悪影響を及ぼします。必ず完熟したものを使用しましょう。

  • 鶏ふんはチッソ・リン・カリなどの成分を含んでいるので、肥料の代用として使用することができます。
  • 牛ふんは肥料成分は少ないですが、ワラやおがくずを含んでいるので、土壌改良効果(土をフカフカにする)を期待することができます。

図3

2 石灰を施す

土のpH値の調整をしてカルシウムを補給

畑により土のpH値は異なりますが、酸性雨などで酸性に偏ってしまうので、石灰で中性に戻します。

  • 消石灰は速効性で効果が高いです。植え付け10日~2週間前に散布しましょう。
  • 有機石灰(セルカ)はじっくり効き出すので、植え付け直前でも使用することができます。カキ殻などを使用しているので、海のミネラルも補給することができます。

図4

3 肥料を施す

野菜の養分となって生長を支える

肥料は、原料により「有機質肥料」と「化学肥料」に分けられます。「有機質肥料」は油かすや骨粉など、自然由来のもので作られます。使用すると土の微生物にゆっくりと分解されるので、栄養を長く効かせることができます。また、アミノ酸を含んでいるものが多いので、野菜の色つやや味を良くするために使用されます。
「化成肥料」は粒の形や大きさが均一にそろっており、むらなく散布できます。野菜を植え付ける4~5日程前に土に混ぜ込むことで、野菜が大きく・おいしく育ちます。

図5

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