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いきいき菜園生活

ジャガイモの栽培について

2015年02月 Vol.155

堀井 俊輔

今月は栄養素に富み、とりわけビタミンCが多く「大地のリンゴ」とも呼ばれる家庭菜園の定番、約3か月半で種イモの15倍もの収穫が可能な「ジャガイモ」の栽培をご紹介します。

(企画営農課 主任 堀井 俊輔)

栽培特性造

  1. 冷涼な気候を好み、15~20℃の気温で最もよく生育します。ただし霜には弱く、早植えして芽生えたものが晩霜に遭遇すると、地上部は枯死してしまいます。
  2. 湿害と連作障害に弱い作物です。ジャガイモは「ナス科」ですので、トウガラシやナス、ピーマン、トマトの後作には適しません。逆に、ジャガイモの後作にこれらのナス科作物の栽培も避けます。
  3. 休眠性があるので、種イモは植え付け期に休眠があけ、適度に芽の伸びたもの、よく充実したものを選定します。自家栽培したイモは、ウィルス病に罹病している可能性が高いので、種イモに使用することなく必ず更新します。

(1)ほ場準備

植え付け2週間前に1m2当たり堆たい肥ひ1~2kgと苦土石灰50g、化成肥料150gを施用し、よく耕した後、幅70cmの畝うねを立てます。

(2)植え付け

種イモは1片が30gぐらいになるよう分割します。このとき、芽はイモの頂部に集中しているので、どの片にも芽が必ず入るようにイモの頂部を入れて縦に切ります。切り口が腐敗しないよう、灰などをまぶします。

また、切り口を上に向けると断面に水がたまったりして腐敗しやすくなりますので、種イモは切断面を下にして植え付けます。

(3)芽かき・追肥・土寄せ

植え付け後はたくさんの芽が出てくるので、勢いのよいものを2本残して他は取り除きます。種イモを引き上げてしまわないよう株元を押さえ、斜め方向にかき取るように除去します。

また、生育に応じて1m2当たり50g程度の化成肥料を畝肩に施し、株元を隠すように土を寄せます。こうすることで、イモが日光を浴びて緑化するのを防ぎます。

「ジャガイモの花は摘んだ方が良いの?」という質問をよく耳にしますが、花が咲くこととイモの肥大にはあまり因果関係がないとされています。夏の始まりを予感させる小さな花を眺めていただくのも良いかも知れません。

(4)収穫

開花後2~3週間で新ジャガを楽しめますが、葉が枯れ始めてから掘れば充実したイモになります。
晴天が続いた日に、イモを傷つけないように掘り上げ保存します。

小さなイモはレンジで加熱し、塩を振りかけるだけでぜいたくな逸品になります。

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