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2021年02月 Vol.227

小豆の調製作業効率向上を目指して

久美浜支店生産課

小豆の調製作業効率向上を目指して

久美浜支店では、集約された「丹波大納言小豆」を従来の手選別作業から機械化することで、省力化と品質向上を図っています。

京都府内の主要産地の一つ

京のブランド産品に認証される「丹波大納言小豆」は、京菓子など一粒一粒を大切にする高級菓子づくりには欠かせません。そのため市場からの需要が高く、収益性の高い品目として、多くの農業生産法人などが主要品目の一つとして栽培しています。

久美浜支店管内では、昭和50年代頃から水稲に代わる品目として栽培されるようになり、年々人気は上がっていきました。現在、特定農業法人誠農海部株式会社(久美浜町品田)、農事組合法人田吾作(同町布袋野)や、大規模農家が中心となり、昨年度は作付面積19ha、生産量17tと、京都府内の主要産地の一つとなっています。

選別前後の小豆。不良な粒をきれいに取り除きます
選別前後の小豆。不良な粒をきれいに取り除きます

「丹波大納言小豆は粒が大きくて色つやが良く、煮炊きしても型くずれしにくいことから、粒あんの原料として最適です」とJA京都久美浜支店生産課で担当する松本裕之さんは話します。

機械化栽培を検討するも

京都府内で丹波大納言小豆の生産拡大を図るために機械化栽培が本格的に検討されたのは1999年のことでした。

加佐郡大江町(現福知山市大江町)河守地区に1区画1ha以上の大規模ほ場を整備し、翌2000年には大豆用のリール式コンバインによる一斉収穫を試しました。
結果は、収穫に要する時間が熟した莢さやを手どりする慣行の収穫作業の約50分の1となり、かつ茎葉や泥の巻き込みによる汚粒も見られませんでした。こうして丹波大納言小豆の大規模栽培には、コンバイン収穫体系の導入が極めて有効であると確認できました。

選別機オペレータの綱 兼次さん
選別機オペレータの綱 兼次さん

しかしその一方で、府内には中山間地域が多く1戸当たりの経営耕地面積は小規模で、農業経営の基盤が脆弱、しかも府域は南北に長く、栽培条件の違いも大きく、なかなか機械化が進みませんでした。

前出の誠農海部㈱でも約8haの小豆を栽培していますが、同社社員の玉野亜里人さんは、「丹波大納言小豆は大粒のため子実が成熟するまでの期間が長いことから、収穫は莢さやが80%程度まで登熟するのを待って、機械収穫を行わずに手で1株ずつ株元から切り取り一斉収穫します。その後、所有するハウスやJAの乾燥機を用いて乾燥し、脱粒作業を行います」と話します。

玉野 亜里人さん

選別作業に機械を導入

手どりを逆手に取り、ていねいな収穫を行うとともに、さらに付加価値をつけるために考えたのが機械による選別作業でした。それまでは各農家が一つ一つ手選別で行っていましたが、どうしてもキズや割れ、カビのあるものが混入する確率が高くなっていました。

そこで㈱みらい久美浜に依頼して色彩選別機にかけてもらうことにしました。同社は、誠農海部㈱、㈱シーズ金太郎(同町金谷)など地元法人組織と個人が協力して2016年6月に設立されました。久美浜支店生産課の敷地内にある作業場で、エダマメの選別や九条ねぎの調製作業などを生産者に代わって行っています。色彩選別機は、同社が設立と同時に導入したもので、すでにあったJAのエダマメの袋詰め機械と連動して共撰共販に取り組んできました。このように両者が協力して生産効率を上げることで、作業時間短縮が労働力の低減になり、農家所得の増大を目指してきました。

松本 裕之さん

小豆の場合、収穫後、久美浜支店の乾燥施設で5日~1週間乾燥させます。脱粒後、比重選別機にかけ粗ゴミを取り除き、次に㈱みらい久美浜に依頼して色彩選別機を通します。
色彩選別の仕組みは、小豆を機械に入れると、ベルトコンベアーが選別エリアに搬送します。機械にはあらかじめキズや割れ、カビ、虫食いなどの色彩情報などさまざまな設定がされており、上下2台のカメラ位置にくると、瞬時に検出してエアではじき選別するというものです。

「不良な粒を確実に取り除くことができ、品質の向上を図ることができます。また、最も大変な出荷調整作業の大幅な省力化が図られることで、規模拡大や新規生産者の確保につながれば」と松本さんは話します。

今後の展開としては、さらなる生産量の増大と品質の高位均一化を図り、一大産地を形成することです。そうすることによって産地間競争において有利に販売でき、農家所得の向上につながります。JAでは、市場出荷以外にも、業者との契約栽培など販路の拡大に取り組んでいきます。


久美浜支店生産課
〒629-3551
京丹後市久美浜町永留250
TEL.0772-84-0801

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