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農チャンネル

2017年09月 Vol.186

トマト選果機更新で出荷を効率化

久美浜支店生産課


新しくなったトマト選果機で作業する選果人

京都府内最大のトマト産地、久美浜支店管内でこのほど選果機が更新されました。
これにより出荷調整の効率化が見込まれ、販路拡大が期待されています。

取扱高1億円規模の産地

久美浜町のトマト栽培の歴史は今から約40年前、昭和53年までさかのぼります。スイカに代わる品目として露地でトマトの栽培が始まりました。その後、同61年にパイプハウスを導入。しかし、青枯病などの土壌病害が発生しました。対策に苦慮する中で知ったのがロックウール( 人工鉱物繊維)を使った養液栽培( 土を使わず、水と液肥によって栽培する方法)でした。現在、施設園芸組合( 松宮久基組合長、4人、2・4ha)がこの方法で栽培しています。

そのほか、砂丘でメロンを栽培する砂丘特産研究会( 藤本和久会長、6人、1・2ha)がメロンの後作として秋に収穫するトマトを栽培しています。

畑中孝昭主任
畑中孝昭主任

「収穫したトマトは京都市や隣接する兵庫県豊岡市の市場に向けて出荷します。近年は、両組織あわせて取扱高1億円規模の産地を形成しています」と久美浜支店生産課の畑中孝昭主任は話します。

いち早く共選施設を設置

「久美浜のトマトは昔から味が良く、日持ちして、切っても型崩れしないなど品質の良さと、安定した供給体制から、市場でも高い評価を受けてきました」と施設園芸組合の松宮久基組合長が言います。それをバックアップしてきたのが久美浜支店生産課の敷地内にある果樹集出荷施設です。旧久美浜町農業協同組合時代の平成2年に地区再編農業構造改善事業で建設されました。

ここに持ち込まれたトマトは、まず果実の等級を目視選別し格付けを行い、その後、選果機( 自動選果事務処理装置)で重量などを正確に計測、等・階級ごとに箱詰め、梱包をして出荷します。しかし、今から27年前に作られた施設だけに、機械の精度や処理能力が低く、何より修理をしようと思っても部品がないなど問題が多いことから今回の更新となりました。

処理能力が断然アップ

新しい選果機の特徴は精度の高さはもちろん、これまでとの違いは、選果人が果実をバケットに置く工程が大幅に改善され、処理能力が断然アップしました。また、この選果機導入を機に、施設園芸組合と砂丘特産研究会で「トマト生産組合」を立ち上げ、同施設の運営に当たるという新たな体制も作られました。

「平成27年9月には、京都市中央卸売市場に長年、優秀なトマトを多量かつ計画的に出荷したことに対して京都市長から感謝状をいただきました。評価を裏切らないよう、これからも頑張っていきたい」と松宮組合長。また、畑中主任は「販売はJAに任せてもらい、一緒になって生産者を増やし、生産拡大を図れるよう努力していきたい」と話します。

松宮久基組合長
松宮久基組合長


久美浜支店生産課
〒629-3551
京丹後市久美浜町永留250
TEL.0772-84-0801

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