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2019年02月 Vol.203

子牛の育成を北海道に預託

畜産酪農部畜産酪農課


現在、60頭の乳牛を飼っている

高齢化や後継者不足で酪農の将来が危ぶまれています。JA京都では育成牛にかかる労力や経費を軽減するため、北海道の牧場に預託する取り組みを進めています。

毎年150頭以上が北海道に

酪農家は牛乳の生産をする一方で、後継牛の育成をしなければなりません。しかし、生産者の高齢化や後継者不足、飼科の高騰、糞尿処理問題など、酪農を取り巻く環境はますます厳しくなり、ままならないのが現状です。そこでJA京都では、少しでも労働環境を良くするため、子牛の育成を北海道の牧場に預託する取り組みを進めています。

「搾乳をメーンとする酪農家にとって育成牛の飼育は、作業時間と経費が負担になります。その手間を軽減し搾乳に集中していただけるよう、昔から行われてきたのがこの預託事業です」とJA京都畜産酪農部畜産酪農課の田中圭一朗係長は話します。


鈴木牧場の鈴木基司さん

農家に雌牛が生まれると、最初の6か月間、農家で飼育し、そのあとは北海道の牧場に預けます。そこで人工授精を行い、妊娠牛となり、分娩予定の2か月前に酪農家のもとに戻ってきます。そして出産を終え、親牛は乳牛として、子牛は乳牛あるいは肉牛として育てられます。

全農京都では早くから北海道の足寄町農協と提携し、毎年150頭以上の牛の飼育を牧場に預託してきました。

足腰が鍛えられ、繁殖も活発

「酪農の現状を考えた場合、預託するメリットは大きい」と言うのは、JA京都酪農部会( 人見英作部会長、44人)副部会長の鈴木基司さん。戦後、京丹波町下山で父が起こした「鈴木牧場」の2代目として、北海道の酪農学園大学を卒業して帰郷。平成16年、子供の誕生をきっかけにフリーストールによる酪農を始めました。現在は、妻康子さん、息子敬悟さんと一家で60頭の乳牛を世話しながら酪農を営んでいます。

「昔はどこの酪農家でも放牧を行っていました。そのため、牛の足腰も鍛えられ、生産寿命も長かった。また、夏の暑さが厳しいと繁殖も難しい。冷涼な北海道では受胎もしやすくメリットは大きい」と鈴木さんは話します。

牛乳を搾りながら安定した生活を

「育成牧場への預託は、ここ2年で需要が一気に伸びました。北海道でも飽和状態です。JA京都は取り掛かったのが早かったので、必要な枠は確保できています。また、多くの酪農家が利用できるよう妊娠牛の北海道からの退牧運賃を助成しています。そうして預かった牛をちゃんと返せるように責任を持って取り組んでいきたい」と田中係長。鈴木さんは、「現在、京都府の牛乳の生産量は2万tを切っています。そんな中で、牛乳を搾りながら安定した生活を次につなげられたらと思います。京都の牛乳がこんな所で搾られている、そのような見本になれればと思っています」と語ります。


畜産酪農課の
田中圭一朗係長


農協牛乳

畜産酪農部畜産酪農課
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